子どもの英語学習を長く続けるためのコツとは?
英検Jr.®︎マガジン第366号
※このコラムは、2025年12月10日に配信された英検Jr.®︎マガジン(メルマガ)の内容です
公開日:2026.08.27
最終更新日:2026.08.25
「英語って楽しい」が内発的動機につながる
本連載ではこれまでに何度も、「英語は長くコツコツと続けることが大事」とお伝えしてきました。では、長く続けるためにはどうしたらいいのか、今回はそのコツについて書きたいと思います。
まず、大前提として、「続けられなくても(保護者自身が)自分を責めない」ことが大切です。子どもの英語学習は、肩肘張って無理してやるものではなく、普段の生活や遊びの中でできる範囲でやった方が長く続くでしょう。保護者がつらい思いばかりだったり、イライラしてきたら要注意。親も子も楽しさを感じられるものであることが、何よりも大事です。
幼児期の英語学習で最も大事なことは、子どもに「英語って楽しいんだ」という印象を残すこと。英語って楽しい、英語が好きという思いは、「もっと学びたい」という内発的動機につながります。

一方、中高生や大人は、受験や資格試験の合格のような外発的動機により英語を勉強していることが多く、英語に対する内発的動機がない(弱い)人は、受験や試験が終わると途端に勉強をしなくなってしまいます。
子どもに英語学習を長く続けてほしいのであれば、目先の「英語力」よりも「英語って楽しい」を育てることを意識しましょう。子どもに無理強いをする、間違えたときに叱るなど、ネガティブな経験はNGです。
波があるのは当然。細く長く続けよう
長く続けるためには、子どもの成長を長い目で見て、他人と比べずマイペースに進めることも大切です。他の習い事や塾などで忙しくなる時期もあれば、本人の気持ちが英語から離れることもあるでしょう。伸びるタイミングも合う教材ややり方も人それぞれです。波や個人差があるものと受け止め、一喜一憂しないことが大事です。
ときには「このやり方でいいのだろうか」「本当に英語力が身についているのだろうか」と不安になることもあるでしょう。そんなときは、英検Jr.®のような英語テストを、その本来の目的である、「現状を確認すること」に活用するのも一案です。これは、合格というステータスを得るために受験するのとは違います。
英語に限りませんが、テストというのは本来、「何を理解していて何を理解していないか」を把握するためのものです。保護者にとってはわが家の英語学習の取り組みが正しい方向に向かっているかどうかの確認になりますし、子どもにとっても改善の目標が出来れば英語学習のモチベーションになり、自分の成長を実感できる機会にもなるでしょう。
ただし、「テストに受かるためだけの勉強」になってしまっては、本末転倒。メディアやSNSなどでは「小学○年生で英検®○級合格!」のようなお子さんが取り上げられがちですが、そこに引っ張られてはいけません。他人と比べるのではなく、その子自身の成長の道しるべとなるのがテストです。
英語学習は、山あり谷ありのなか細々とでも続けていれば、本当に英語を学ぼうと思ったとき、必要になったときに、ギアを入れられます。子どもの頃に身につけた英語力は、たとえ失ったように見えても、決してゼロにはなりません。そして、取り戻すのはゼロから学ぶよりもずっと楽です。
多くの場合、こうしたアドバンテージを実感するのは、ずっと後のことでしょう。この時、子どもは同時に親のありがたさにも気づくかもしれません。常に全力で走り続ける必要はありませんので、無理なくマイペースに、親子で楽しんで英語に触れてほしいと思います。
英検Jr.® オンライン版
「聞いてわかる力」、今のお子さまはどのくらい?
英検Jr.®オンライン版なら、リスニング力をゲーム感覚で確認・強化できます。
※会員登録後、1日無料でお試しいただけます
尾島 司郎 先生 (おじま・しろう)
早稲田大学 理工学術院 英語教育センター 教授
英国Essex大学博士課程修了(Ph.D in Language and Linguistics)。 滋賀大学 教育学部 准教授、横浜国立大学 教育学部 教授などを経て、2023年より現職。 第二言語習得論、言語脳科学、早期英語教育などの研究を通して、日本人の英語習得メカニズムの解明とその教育応用を目指している。2026年1月に新刊『おうち英語ゼミ』(研究社)を出版。3児の父で、大人バレエに挑戦中。
英検Jr.®︎オンライン版の
1日無料体験実施中
あなたのお子さまも英語が好きになる!英語学習を応援します。
英語が好きになる仕掛けをいますぐ体験!
-
英語の正しい発音は大事? 伝わればOK?
発音はどこまで気にするべき?
英語は世界の共通言語であり、英語を母国語としない人々の、いわゆる「母語訛り(なまり)のある英語」はいろいろなシーンで耳にします。
「多少発音が悪くても、伝わればいい」というのは一つの考え方ですし、ある意味ではもっともだと思いますが、発音が不正確だとコミュニケーションが成立しにくいのも事実です。
ネイティブのような発音を目指す必要はありませんが、「努力できるところ...
2026.08.27 -
「フォニックス」ってなに?メリットは?
フォニックスを学ぶなら、英語の音に慣れてから
「フォニックス(Phonics)」とは、英語の文字(アルファベット)と音の対応関係を体系的に学ぶための学習法の一つです。
主に英語圏の子どもたちが読み書きを習得するために用いられるもので、アメリカでは小学校入学前後(6歳前後)から取り組み始めるのがスタンダードです。
アルファベットを用いた英語の表記方法(スペリング)は 、日本語のひらがなとは異な...
2026.08.27 -
英語学習に「歌」が有効なワケ
英語のリズムや抑揚に慣れ、脳に刻み込む
英語は、日本語に比べてリズムや抑揚、音の強弱がはっきりしている言語です。これが日本人にとっては難しく、発音同様、大人になってから身につけるのは容易ではありません。
一方、早くから英語音声のこうした特徴に慣れておくと、英語がより聞き取りやすくなり、話すときも滑らかになり相手にも伝わりやすくなります。
そして、英語のリズムや抑揚を身につけるのに適しているのが...
2026.08.27 -
【応用編】子どもの『読みたい気持ち』を引き出す方法
大事なのは「読みたい」という気持ち
第7回では、「多読よりも焦らず多聴を」というメッセージをお伝えしました。
繰り返しになりますが、英語を「聞いて、わかる力」はその後の英語学習において大きなアドバンテージになり、「読んで、わかる力」を幼少期に焦って身につける必要はありません。
それを大前提としたうえで、今回は応用編として、「読む」に焦点を当ててお話をしたいと思います。
まず、最も大事なのは、...
2026.08.27