英語のシャワーで「なんとなくわかる」感覚を育て、
英検Jr.®で成長と指導を可視化する
課題
着実に英語力を伸ばしているが、その成果を客観的に測る仕組みがなく、子どもの成長実感と教員の指導の振り返りの機会が不足していた。
解決策
2006年より英検Jr.® ペーパー版(テスト)を年1回、1~4年生で一斉受験。学年ごとにBRONZE・SILVER・GOLDと段階的にグレードを設定し、無理なく積み上げるカリキュラムと連動させた。
効果
児童は英語力の伸びを正答率として実感し、次の学習へのモチベーションが向上。教員も指導の改善点を発見できる機会となり、語彙力強化など授業改善にもつながっている。
リリーベール小学校(茨城県水戸市)の校舎外観。イギリスの学校を模したデザイン
学校紹介
リリーベール小学校は、2004年に茨城県水戸市に開校した私立小学校です。「自立の心」「創造性」「指導力」を教育目標に掲げ、体験から学ぶことを重視しています。演劇・音楽・書写など各分野の一流プロを招いて「本物に触れる」授業を展開しており、毎月のように学校行事があるのも特徴。なかでも12月のクリスマス・アッセンブリーでは、子どもたちが1年間の演劇の授業の集大成としてオリジナルミュージカルを上演します。
校内の建物はイギリスの学校を模したデザインで、制服もイギリス風。開校当初はイギリスの姉妹校と交流があり、現在はオーストラリアの姉妹校との交流を継続。交換留学生の派遣やオンライン交流など、本物の異文化体験を積み重ねてきました。2025年度には日本英語検定協会賞(英検Jr.®部門)を受賞しています。
行事(クリスマスアッセンブリー)
英語カリキュラム:低学年ほど手厚い「英語のシャワー」
英語のカリキュラムは「1・2年生」「3・4年生」「5・6年生」の3ブロックに分かれ、低学年ほど授業数を多く設定しているのが特徴です。1・2年生は週4時間(うち1時間は担任による授業)もの英語授業があります。
「1・2年生のうちは英語のシャワーをたっぷりと浴びて、まずは英語の器を作ることを大事にしています。授業は最初からオールイングリッシュで、子どもたちは先生が言っていることはなんとなくわかる…という感じで少しずつ英語をつかみ取っていきます。
細部はさておき、わかるところをつなぎ合わせて要点や大枠を理解していくというのは、長い文章の聞き取りや英会話につながる大事な能力です」
— 青木真美先生(英語・情報科主任)
3年生は週3時間、4〜6年生は週2〜3時間に移行し、5・6年生では日本語も交えて本格的な英文法を学びます。すべての授業がTT(チーム・ティーチング)形式で、日本人教員とネイティブ教員が役割を分担して指導にあたっています。
毎年スピーチコンテストも開催(1〜3・5年は暗唱、4・6年はスピーチ)し、学んだことを発表する場として定着しています。
英語の授業(チームティーチング)
英検Jr.®導入の背景と目的
リリーベール小学校では2006年から英検Jr.®(当時は児童英検®)を年1回、1〜4年生で一斉受験しています。導入の動機について、青木先生はこう語ります。
「年1回、外部のテストを受け、結果が客観的な数値として出ることで、学んでいる子どもたちは自分が1年間でどれくらい英語力が伸びたかを実感できます。また、教えている教員にとっても、反省点も含めて自分たちの指導がどうだったのかを振り返る意味で、とても有効です」
— 青木先生
複数ある子ども向け英語テストの中から英検Jr.®を選んだ決め手は、「子どもが受けたくなるテストであること」「認知度が高く保護者の理解を得やすいこと」、そして「問題の質が高く安心して受けてもらえること」の3点です。
受験のしくみと語彙力強化への気づき
現在は毎年1月(英検Jr.® ペーパー版(テスト) 第3回)に1〜4年生で一斉受験。1年生は全員BRONZE、2年生はSILVER、3・4年生はGOLDと学年でグレードを設定しています。
「一歩進んだ語彙力が必要になるGOLDは難易度が高く、3年生で正答率7割、4年生で正答率8割を目指そうねと子どもたちには伝えています。実際、3年生の児童の3分の2程度は正答率8割を達成できています」
— 青木先生
英検Jr.®に取り組むようになってから、「語彙を増やすことを意識するようになった」と青木先生は言います。授業で使うテキストだけでは語彙が不足すると気づき、語彙力強化のための副教材を新たに採用。英検Jr.®が指導改善のきっかけをもたらしています。
「語彙にしっかり取り組めば英検Jr.®でも結果が出ますし、結果が出ればうれしく、次へのモチベーションにもなります。英検Jr.®を通して、子どもたちにはわかる楽しみや目標をクリアする喜びも味わってほしいと思っています」
— 青木先生
また、目標が達成できなかった児童には「去年に比べたらこれだけ伸びたね、すごいね」と声をかけ、テストをネガティブな体験にしないよう丁寧にフォローしています。
英検®へのつながりと今後のビジョン
5年生からは英検®にシフトし、授業では英検Jr.® GOLDとほぼ同等レベルの英検®5級まで指導しています。「英検Jr.® GOLDができている子は、英検®5級のリスニングでもしっかりと点が取れている」と青木先生。英検Jr.®での積み上げが英検®へスムーズにつながっています。
「子どもたち一人ひとりが、英語をもっとたくさん使える環境や機会をつくってあげたいですね。英語を学ぶ目的は、英語という道具を使っていろんな人とコミュニケーションをとることにあります。自分の言いたいことが伝わった、相手の言ったことがわかった、心と心が通じ合った…そんな経験が、英語って楽しいという思いにもつながります」
— 青木先生
姉妹校との交流をさらに活発化し、より多くの児童が参加できる形にすること、そしてAIを活用した英会話ツールの導入など、「これからも工夫を重ねていきたい」と語ります。
姉妹校との交流
英検Jr.® オンライン版
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- 英検Jr.®の正答率という客観的指標で児童の成長を可視化し、子どもの達成感と次の学習へのモチベーション向上を実現(年1回の受験が習慣化)
- 3年生の約3分の2がGOLD正答率8割を達成。英検Jr.® GOLDで積み上げた力が英検®5級のリスニングにもそのまま活きている
- 英検Jr.®の語彙レベルを指標に語彙力強化副教材を導入し、授業内容を継続的に改善
- 2025年度 日本英語検定協会賞(英検Jr.®部門)を受賞
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